テスターの紹介と使い方

Kaise KU-2600

機能としては、電圧(直流/交流)、電流(直流/交流)、抵抗、静電容量、周波数の測定ができます。
他に導通確認とダイオードの正常確認ができます。

測定の仕方

赤が+(プラス)、黒がー(マイナス)で、このテスターの場合は「VΩHz」が+(プラス)で「COM」がー(マイナス)になります。
+-が逆にテスターに流れると、ー(マイナス)が表示されます。

直流電圧(DC電圧)

まずはテスターの真ん中にファンクションスイッチ(ダイヤルの様なもの)があるので「ーV」に合わせます。
これで直流電圧が測れます。
ファンクションスイッチを切り替える場合は必ず、テスターと測定対象が接触していない状態にしてください。
接触したままファンクションスイッチを切り替えると、最悪テスターが壊れます。

乾電池の電圧を測定した結果、1.591V(ボルト) でした。
乾電池に 1.5V と書いてありますが、テスターで測定すると表示より やや高いことが分かります。

交流電圧(AC電圧)と周波数

ファンクションスイッチを「~V」に合わせます。
これで交流電圧が測れます。

家庭用電源のコンセントを測定すると 100.2V でした。
使用状況や変電所の電圧変動で、多少電圧が変わります。

一旦 測定を止め、ファンクションスイッチを「Hz」に合わせます。
これで周波数が測れます。

周波数を測定すると 60Hz(ヘルツ) でした。
サイト運営者の地域は西日本なので 60Hz、東日本は 50Hz です。
変電所の変動で、多少周波数が変動します。
家庭用電源や商業用電源の周波は波の形をしています。
それを見るための測定器がオシロスコープになります。

直流電流(DC電流)

ファンクションスイッチを「mA」に合わせます。
これで小さな電流が測れます。 「ー」と「~」が表記されているので、直流も交流も どちらも測れます。
大きな電流を測る場合は「A」に合わせます。
「mA」で大きな電流を測ると、テスターに内蔵されたヒューズがとぶ(ヒューズ内部が断線する)か、保護回路がない場合は壊れます。
このテスターの場合、小さな電流は 500mA(ミリアンペア) まで、大きな電流は 10A(アンペア) までです。

テスター、測定対象、電源は直列に接続します。
注意としては、電源と接続された測定対象に並列に接続すると、ヒューズがとぶか、保護回路がない場合は壊れます。

LEDを測定すると 104.7mA(ミリアンペア) でした。
2個のLEDの合計が 104.7mA あると言うことです。

抵抗

ファンクションスイッチを「Ω」に合わせます。
これで抵抗値が測れます。

抵抗器を測定すると 10.06KΩ(キロオーム) でした。
測定したカーボン皮膜抵抗器の定格は 10KΩ 誤差 ±5% で、
誤差は 0.6% でしたが、温度変化によっても抵抗値が変わります。
抵抗器の種類によっても誤差が変わります。

静電容量

ファンクションスイッチを「-||-」に合わせます。
これでコンデンサの容量が測れます。
測定する前に、コンデンサに電気が溜まっている場合は放電させる必要があります。

コンデンサを測定すると 12.98nF(ナノファラド) でした。
測定したセラミックコンデンサの定格は 10nF ですが、誤差が大きいのは接触の問題やテスターが古いから(?)かもしれないですね。
簡易的なので、壊れているかどうかの判断はできそうです。

状態の確認の仕方

対象物の実測値を測定する以外にも、回路がつながっているかどうかの確認もできます。

導通確認

ファンクションスイッチをブザーのマーク(Wi-Fiのマークが横向きになった状態の図)に合わせます。
このテスターでは切り替えた後に「SELECT」キーを押して、表示されたダイオードの図記号をブザーマークに変えます。

まずはテスターのプラス(赤)とマイナス(黒)を接触させて数Ωになると同時にブザーが鳴ることを確認します。
導通確認は電気が流れる流れないのどちらかを調べるので 0Ω にならなくても大丈夫です。

今回はトグルスイッチを使いました。
上の写真では OL の表示とブザーが鳴らないので、電気は流れずスイッチは開いている(断線状態)になっていることが確認できます。

次にトグルスイッチを切り替えると、0Ω になると同時にブザーが鳴りましたので、スイッチは閉じている(接続状態)になっていることが確認できます。
上の写真では 0Ω と表示されましたが、状況次第では数十Ωになることもありますが、ブザーがなれば電気が流れる状態にあると言うことに変わりはありません。
電源コードの場合、数十本のうち1本でもつががっているとブザーは鳴りますので、断線しているかは判断できません。

ダイオードの故障の有無確認

ファンクションスイッチをダイオードの図記号に合わせます。

まずはダイオードの向きを確認します。
上の写真は整流用ダイオードで、白く塗られている側がカーソドで、反対側がアノードです。
左がアノード、右がカーソドになり、電気はアノードからカーソドには流れますが、逆には流れません。

次に、テスターのプラス(赤)とマイナス(黒)を接触させて 0V になることを確認します。
この時点で、テスターが正常と判断できます。
次に、テスターのプラス(赤)をカーソドに接続し、マイナス(黒)をアノードに接続すると逆方向になり電気は流れず、OL と表示されます。
この時点で逆方向は正常に機能していると判断でき、OL 以外が表示された場合は壊れている可能性があります。

次に、テスターのプラス(赤)をアノードに接続し、マイナス(黒)をカーソドに接続すると順方向になり電気が流れ、0.4V~0.7V の範囲で表示されます。
この時点で正常と判断でき、範囲以外や OL 表示は壊れている可能性があります。
他の種類のダイオードでは、0.1V~0.4V になる物もあります。
なぜ 0V にならないかと言うと電圧降下があるからです。
電気が整流用ダイオードを通ると 0.6V ぐらい電圧が下がります。
詳しく知りたい方は他のサイトで調べてみてください。

最後に

電気を扱うにはテスターは必須ですので、電圧測定と導通確認だけでも使い方を覚えた方が良いと思います。
電気は目に見えないので、数値で表示されると不具合の原因が分かることもあります。
車のエンジンがかからないからバッテリーの電圧を測定してみると、10V もないと言うことが発見できたりします。
いわゆるバッテリー上がりですね。
ホームセンターや通販でも売ってますから1つは持っていた方が便利です。

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